2006年08月11日

Tシャツの作り方4

Tシャツくんで作ってみよう
Tシャツくんの原稿を作るときの注意点!それは露光した時にわかります。
今日はめずらしく立て続けに,昨日の続きです。

2 露光する
Tシャツくんの本体は,コンパクトな製版機です。
スクリーンを枠に固定し,本体にセットして,その上にコピー紙で作成した原稿を載せ,Tシャツくんのふたを閉じ,スイッチを押して20秒〜約1分。
これで露光が終了します。つまり製版できちゃうわけです。

ただ〜し!ここからがドキドキもの。
露光は暗い室内でしなければいけないのですが,スクリーンの感光を防ぐために,スクリーンを袋から出す時から露光が終了するまで,外光の入らない,できれば蛍光灯や部屋の明かりも全部消した真っ暗な部屋で夜,おこなった方がいいです。
そして,無事に露光が終了して,本体のふたを開け,枠ごとスクリーンを取り出すと…,
そこには何も写ってない!!

暗い部屋でひとりドキドキしながら,製版が無事に終了するよう祈りつつ待っていたというのに,何も写っていないとは,なんたることか!!!
…と,怒ってはいけません。
水でなでなでしてあげないと,図が出てこないのですよ。

さて,ここからは真っ暗な部屋でなくてももう大丈夫。
刷毛に水をつけて,スクリーンを,なでなでしてあげましょう。表面も,裏面も。
やさしく,やさしく…な〜でなで‥

…では,いけないんです。実は。
やさしく撫でても,絵は抜け出てくるんですが,感光材が抜けきってないんです。
10分くらい一生懸命,やさしく撫でて,絵もすっかりきれいに抜け出てきて,あ〜よかった。これで大丈夫!!
と一安心して,いよいよプリントだ!と意気揚々とプリントし始めるとき‥
たっぷりインクを載せて,しっかりと刷り込んで,バッチリだ!!‥さあ,出来映えはどうだ‥‥
と,スクリーンの枠を,Tシャツからそお〜っとはずしてみると‥

まったく,なにも,プリントされていない!!

え〜〜???
こんなにたっぷりインクを載せたのに〜‥
しっかり刷り込んだのに〜‥
いったい,インクはどこへ???
不思議でたまりません。

つまり,「水でなでなで」の段階でやり方をまちがっていて,スクリーンに塗られた薬材が抜けきらないままインクを載せてしまったために,スクリーンにインクが染みていかずに,表面で止まってしまっていたのです。

Tシャツくんで作り始めた最初は,デモのおねえさんのスイスイとした手順とは全くちがうので,ずっこけました。何枚も失敗しました。ちなみに,Tシャツくんのスクリーン(昨日はわからないと書きましたが,ミドルスクリーンというそうです)は5枚入りで3500円ですので,1枚失敗すると700円です。
うさぎちゃんと二人で,「あ〜700円が飛んで行く‥」と,羽のついた700円玉(あるかいっ!)を思い浮かべながら,何度もため息をつきました。

でも,それは昨年の話!
今年は,昨年よりは経験も積んだし,大丈夫さぁ!!
と,またも意気揚々と順調にプリントしてみたところ‥

あれぇ〜〜〜〜???
まったくインクが染みてこない。
あるいは,部分的にしかインクが染みてない。
えー‥‥‥;;;
今年は牛ひとりでプリントしてましたので,泣くことも慰め合うこともできず‥
しかも,部分的にインクが染みてしまったものは,Tシャツもダメになってしまい売り物にはできず…
実は10枚くらいの新品のTシャツを失敗してしまいましたぐすん
(それらは自分で着てますが‥)

結局わかったのは,「やさしくなでなで」ではなく,「しっかりなでなで」した方がよいということ。
でも,一生懸命なですぎると,こんどはポツポツと小さい穴がスクリーンに開いたり,せっかくの絵の線が崩れたりするんです。やり過ぎは禁物。
この加減は,わりと微妙かも。ちゃんと絵が抜け出て成功すると,ダメな抜け方というのが分かるのですが(昨年やったくせに今年も同じ失敗を10枚も重ねた牛は,アホです。うさぎちゃんに頼っていたということですね。うさぎちゃん,ありがとう。),同じように露光して,同じように水でなでなでしても,うまく行く時と行かない時がある。
それはなぜなんだろう?
と,牛が考えたところ,原因は元の原稿にあるのではないかと。

で,やっと最初のテーマに戻ってきましたが,(ここまでが長すぎる〜!)
原稿作りは意外と大事なのではないかと思います。
例えば,インクジェットプリンタでプリントした黒インクの色と,
油性マジックで描いた黒インクの色は,濃さがちがいますよね。
同じように,家庭用のインクジェットプリンタの水性黒インクの色と,
コンビニの業務用プリンタ(あれは,レーザー?)の黒インクの色もちがいますよね。
その濃さの違いが,露光した時の抜けの違いになるようです。
そして,紙が違うとプリントしたインクの載りが違うのと,コピー紙のちょっとした厚みの差も,
露光した時の光の透過の仕方に影響するので,「水でなでなで」した時の加減のちがいにつながってきます。
牛が今のところ,結論として言えるのは,原稿にするコピー紙は,上質紙でない薄い紙の方がいいこと。
Tシャツくんのセットの中に,専用のコピー紙というのが数枚入っているのですが,それは特に薄く,普通のコピー紙と比べても露光した時に差が出ます。
原稿は手描きでもパソコンで作った絵のプリントアウトでも良いが,黒が濃い方がいい。油性のインクで描いたものが一番良い。
絵の線は,1mm以上なら可だが,太くてくっきりハッキリしている方がいい。

これらは,単にTシャツくんで初心者がきれいにプリントしやすいという意味であって,プリントがもっと上手な人は,線が細くても紙が厚くても上手くプリントできるかもしれませんので,その辺の上達度の違いというのは考慮してください。ちなみに,牛は初心者に毛が生えた者です。

さて,こんなに長い文を読んでくださってありがとうございました。
お礼に,今日はこの写真をサービスしときます。

Tシャツの作り方4


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この記事へのコメント
おう~お疲れ様でした。
Tシャツ君もコツが必要なのですな…。
Posted by とんすけ at 2006年08月18日 00:12
とんすけさんも、よくぞここまで読んでくれました。お疲れさま。

そうそう、行商おかえりなさい!

コツといっても、分かってしまえば大丈夫。
ほかにもインクの載せ方とかちょっとしたコツはあるけど、
失敗するのは最初のうちだけだから、やっぱりTシャツくんは
とても簡単ですよ。

とんすけさんも、Tシャツくんを買った時に、あれれ?ていう失敗が
起きたら、もいちど読んでみてください。
Posted by at 2006年08月19日 11:18
 
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